MAN / MASAMI HOSONO

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”VACANCY”というのは美容室という枠にこだわらず、様々なクリエイティビティが生まれる【空間】

私が髪を切ることで出会ってきた沢山のクリエイター達

そして彼らは私を通じて繋がり、繋がりが繋がりを生むことでもっと面白いアイデアが生まれていく

 

VACANCY PROJECTクリエイティブディレクターとしてニューヨーク・イーストヴィレッジ のヘアサロンで働く細野真未さん。美容師になったきっかけは、ファッションの世界で働くお母様の存在が大きく影響している。

「ファッション業界で働く母を見てきて、手に職をつけたいという気持ちが強かったこと、小さい頃から音楽・アート・ファッションなどクリエイティブなことに興味がありました。その中でも高校時代の接客業のバイト経験から、人と直接関わる仕事が自分に向いていると思い、美容師の仕事を選びました。 」

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海外のスタイルの影響と、自分の肌で世界をリアルに感じようと思い、渡米された細野さんは、ニューヨークに来て、この夏でちょうど 6 年目。日本では約3年間、青山にあるサロンでアシスタントをしていたそうで、その頃に感じた気持ちが転機になったそう。

「東京には溢れるほどタレント性のある美容師がいて、彼らは何か人とは違う個性を持っているから人気があり、そうでないと、どこかの誰かに似ているようで、そう簡単には売れっ子になれない、ということに気付きました。そこで、誰にも負けない自分だけのスタイルを追求しようと思い、仕事を辞めて1 ヶ月ニューヨークに。初めての海外でしたが、ニューヨ ークは今まで感じたことのない刺激があり、すぐにこの街で美容師として働こうと決めまし た。」

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VACANCY PROJECTは、単にヘアサロンという枠に収まらないカルチャーを発信している場所でもあり、人が集まってくる場所。彼女のアイコンはアンディー・ウォーホールだという。そしてその当時、自由な思想と表現を持った人々が集まっていた彼の空間・ファクトリーが、VACANCY PROJECTのアイコンというから納得できる。

「私は、彼がペインターとしてアートを作り続けることが、人と人をつなげたと思っていて、私も美容師として、いいヘアデザインを作り続けることで、今のニューヨークのカルチャーに名前を残したい。そして、VACANCYはそのような思いを持っている人たちが集まる空間であってほしいと思っています。」

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「内装は、ファクトリーをイメージしたシルバーのレンガが特徴で、その他は真っ白に塗装し、シンプルでインダストリアルなデザインになっています。それはあくまでも”あなたの手で色をつけることができる”という意味でもあります。」

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ディレクターとして活躍している中、サロンを通じて出会う方々は特別なようで、VACANCY PROJECTとは、様々な事にチャレンジし、コラボレーションし、共有しているよう。その内容はというと、

「”VACANCY” というのは【空間】という意味で、美容室という枠にこだわらず、様々なクリエイティビティが生まれる場所を作りたい、という思いで生まれました。私はここで毎日、髪を切っていますが、アーティスト同士の新しいアイデアや、たくさんの思いや出会いに溢れています。クールな人たちはたくさんいますが、出会うのはそう簡単ではありません。あくまでも、私がニューヨークでの 5 年間で出会ったたくさんのクリエイターたちは、 髪を切ることで出会ったことに間違いありません。そして、これからもそこだけは貫いていきたいと思っています。彼らは私を通じて繋がり、繋がりが繋がりを生むことで、もっと面白いアイデアが生まれるのです。」

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「ブックフェアやポエトリーリーディングイベント、若手のアーティストのアートポップアット などをしてイベントのホストしています。このサロンはあくまでもVACANCY PROJECTの一部。他は、クリエイターとコラボレーションしたVACANCY ZINEというフォトブックを3冊発行。また、VACANCY RADIOではラジオステーションとして、ミュージシャンを取り上げてたくさんの人に、このプロジェクトを広めつつ、アーティストをフューチャーすることを目的としています。」

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また、個人的な活動も多くされているようで、

「去年からLGBTQ支援の活動にも力を入れていて、チャリティーイベントや、日本語でのブログを書くことで、日本のLGBTQの人たちに少しでも生きやすい環境を与えられるように努力しています。」

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NY で髪を切っていて、NY の女性のヘアスタイル・カラーの傾向や、ヘアに対する考えなど何か感じる点を伺うと、

「日本では海外のトレンドを取り入れ、それを日本人にあったスタイルに落とし込むのが特徴ですが、自分たちのスタイルから、トレンドが世界に発信されるのがニューヨークという街。彼らのインスピレーションは誰かの真似ではなく、音楽や政治、時には性的思考であったりもします。人にどう思われるかよりも、自分が自分らしくいられるファッションやヘアスタイルを身にまとうことで、自然と人が彼らのスタイルを”クール”と思うのでしょう。」

 

普段ヘアを作るときに、イメージするものやインスピレーションを沸かせるものは、、

「お客様です。私のお客様は皆、とびっきりオシャレで、持ってくる写真も70 年代のパンクロッカーだったり、スケーターだったり、時には自分で絵を書いて持ってくる人も。ヘアカタログからヘアスタイルを選ぶのではなく、インスピレーションは彼ら次第でいつも変わるのです。」

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IMG_4109細野さんにとって NY と日本は、どの様な都市なのか。

「肌の色や性別、出身地や宗教など、他の場所では受け入れ難い人たちを快く迎えている場所。だから常に新しいことや刺激に溢れていて、自分の夢を叶える最高の場所だと思います。日本の良さは、健康的でおいしい食事、そして最高の接客技術とホスピタリティ。」

最後に、JETNEWYORK の印象を聞かせてくれた。

「ニューヨークと東京のいいところを兼ね合わせたコンテンツがとても面白い。洋服だけでなく、ジャーナルもとてもリアルなトレンドと今っぽさがあって素敵です。」

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