NYC COLUMN #9 / Church Street Surplus

Church Street Surplus

 

両親と弟、私以外は自衛官という家庭で育った環境のせいか、ミリタリーに興味がそそられてしまう質です。

洋服なんかは流行り物を着るというよりは長い間ずっと同じものを着たいタイプで、私にとって軍服はマッチしているアイテムとも言えます。

長年仕様が変わらない完璧なデザインと、なんといっても機能性に優れていて、丈夫なのも惹かれる理由です。

母から譲ってもらったジャンパーは、母が現役だった20歳頃から着ているもので、 恐らく30年程の年月が経っているかと思いますが、今でもこのように状態も良く、仕立ても無駄なものはそぎ落とされた着心地良いもので、私がこの歳になってもかなり愛用しています。

-1リバーシブルになっていて裏側の迷彩柄でも着用出来るのですが、現在とは違う、この昔の迷彩のパターンも気に入っているひとつです。

前回の記事でも述べていたように、近所が好きで良く散策していますが、ミリタリー好きな私が良く遊びに行くショップがあります。

外観からして、どことなく老舗感が漂っていて、この雑多な感じに惹きつけられてしまします。

割りかし、新しいレストランやカフェなどが多いトライベッカでは、数少ないお店です。

-2店内にちょこんと顔が見えているおじいちゃんが、こちらのオーナーさん。

いつも常駐していて行くとフレンドリーに話しかけてくれます。

元々は違う場所にあったお店を1971年に移し、それから変わらず、ずっと経営しているとのこと。

彼自体軍に入っていたこともあり、当初は自身の私物を販売したり、兵士がベトナム戦争から家に持ってきたものだったりも置いているよ うです。

映画やテレビ、劇場などの衣装もここで入手したりするデザイナーもいて、知る人ぞ知る名店。

 

お店に並ぶのは、60’s から 70’s の軍物。他には、40’s のドレスやタキシード、 毛皮のコート、テーブルクロスやキルトなども。

ヴィンテージショップはマンハッタンに沢山あり、価格もマンハッタン価格だ ったりしますが、ここはリーズナブルでとても良心的です。

-3第二次世界大戦のアイテムをかなり収集しているようで、お店に出ていないものでも、こんなのないの?と聞くと奥から探してくれたりもします。

それも、こんな感じで、、
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こう見えて今年80歳になったようですが、流石は軍隊出身。
年齢を感じさせな いような軽やかな動きは見事です。
彼のように戦争を肌で感じている人の話が聞ける事はとても貴重な経験で、近所にこのような場所があるのはとても幸運です。

私の中で、彼が言った感慨深い言葉あります。

 「もし僕が死んだら天国に行くよ!だってこの世で地獄を見たからね。」
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散歩の領域からは話が少し大きくなってしましますが、過去や現在に世の中で起きている様々なニュースや私を取り巻く環境も踏まえ、改めて考えさせられます。

とはみ出てしまいましたが、そんな近所がやはり好きです。

散策はまだまだまだ飽きそうにありません。

photo & column By Yurie Toyo