NYC COLUMN #5 / Bill Cunningham

NYの街はファッションウィークの真っただ中。フォトグラファー豊氏、第5弾となるNYCコラムは、

NYファッションの祭典に欠かせない人物、Bill Cunninghamについてです。

彼はストリートを撮り続けてきた写真家。今年6月、87歳でこの世を去りました。

SNSでは彼を偲ぶように、ショーフロントにいるカメラマン達が、

彼のトレードマークであるブルーのジャケットを着ている様子があがっています。

 

 

Bill Cunningham

どこかもの寂しげにスタートを切ったNYファッションウィーク。

というのも、今シーズンはビルなしでのショーになります。何十年もの歴史で初めてのこと。

1生前当時は、ストリートにカメラと共に度々出現したビル。撮る立場であるはずの彼の写真を撮る人は沢山いました。

NY でのひとつのアイコンとして皆から愛されていたのです。

この時期、先頭を切って写真を撮っていたビルが見当たらないのは、違和感すら覚えるのかもしれません。

2ビルと共に働いてきたジョンは、相変わらず忙しそうにしています。

今特に大変な時期かと思うと、毎日仕事し過ぎているから、

毎度のファッションウィークなんてへっちゃらと言いのけてました。流石です。

 

そんなジョンのデスクには、おおきいビルの写真が。彼にとっては生涯のボス。

ビルの話をする時は凄く楽しそう。2 人ともジョークが好きでいつもやりあっていました。

3私が言うまでもない話ですが、ビルは生涯を写真という彼の大好きなもので埋め尽くしました。

 

自分の時間の全てを写真に掲げ、息を吸うのと同じ感覚でカメラを握っていたように感じます。

言葉で言うのは簡単ですが、これを力の尽きる寸前まで実行出来る信念の強さ。

 

自分に置き換えてこんな生き方が出来るか。

贅沢や娯楽は勿論、友人や恋人、家族をつくることに気を留めることはない。

もしかしたら、憧れはあったのかもしれない。

 

私たちにとって人生の楽しみと捉える、全てのものを捨ててまでも、

欲しい何かがあるからこそ強く生きることが出来たのかも知れません。

 

そして、彼が何十年もの間フォトグラファーとして立ち続けたのが、57st と 5Ave の角。

現在そのブロックは、ビルカニンガムコーナーとして名を刻んでいます。

4NY に訪れた際は、是非ビルカニンガムコーナーに足を運んでみてください。

そこは彼のベースでもあります。もしかしたら、何か感じ取れるかもしれません。

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